あらすじ
清河街に足を踏み入れたのは、これが初めてだった。
高二の夏、「不良少女」の周野(ジョウ・イェ)は、悪名高い旧市街の底辺高校に転校した。そこで彼女が出会ったのは、全科目満点に近い成績を叩き出す学年一位の天才少女だった。
学問の神とまで称される彼女が、なぜ第一志望にこの清河高校を選んだのか。
ひょんなことから、彼女はその少女とルームメイトになり、古びた平屋で共に暮らすことになった。
少女は彼女に対して、ひどく情熱的だった。
……いや、少し情熱が過ぎはしないか?
「あいたたた——死ぬほど痛いよぉ!」
「野子(イェズ)、お薬塗ってくれないかなぁ〜」
目の前の少女はベッドの縁に伏し、赤らめた目で、腕の青あざをそっとさすっている。
「自分でやれ。」
「だって、両手とも青くなってて、動かすだけで凄く痛いんだもん!」
——いっそ、その手を切り落としてしまえばいい。
もちろん、そんな言葉は口に出さなかった。
やはり、私は彼女に押し切られる。
「薬を貸せ。」