あらすじ
「君のバフ、微々たるものだよね?」
Sランクパーティの荷物持ち兼バフ師のアルトは、リーダーの聖騎士から一方的なクビを言い渡される。しかし、アルトが去った瞬間、パーティの最強戦力である女勇者・エルシィが豹変した。
実はエルシィの規格外の魔力は、常に「暴発」の危険を孕んでいた。アルトは無能を演じながら、24時間体制で彼女の魔力を精密制御し、精神を安定させる「唯一の安全装置」だったのだ。
「アルトがいない世界なんて、灰になればいい……」
瞳にハイライトを消して街を焼き払おうとする彼女の手を引き、アルトは隠居を決意する。しかし、彼女の「必要」の熱量は、アルトの想像を絶する重さで――。