あらすじ
学園の王子様系美少女、白狼獣人のハクア。
白銀のウルフカット、涼しげなの蒼い瞳、クールビューティを絵に描いたような完璧超人。女子は失神し、男子は見惚れ、息をしているだけで崇拝される。
——それが、俺と二人きりになると壊れる。
「せんぱいーっ! なでなでしてー!」
耳はぺたん。尻尾はぶんぶん。俺の足の間でヘソ天して腹を撫でろとねだってくる。王子様の仮面の中身は、甘えん坊の幼児だった。
ナンパされて泣いていたところを助けたのがきっかけで、俺は「甘えていい相手」に認定された。以来、放課後の空き教室での密会が日課。学校では完璧な王子様、二人きりでは「せんぱいだいすきー」と抱きついてくる生き物。
可愛い。無害だと思っていた。
——ハクアのファンクラブに囲まれた日、女子が俺の肩に触れた瞬間、ハクアの目から殺気が走ったのを見るまでは。
「わたしね、せんぱいを、監禁するの!」
甘えん坊の声で物騒なことを言う後輩に、鍵をかけられた空き教室に閉じ込められて——
「こっちのわたしは、納得したよ。——でも、僕は、納得してないよ?」
甘える子供と、奪う王子様。二つの顔が交互に来る。どちらも本物。どちらにも、俺は弱かった。
「悪い先輩には、おしおきしなきゃ、ね?💞」