あらすじ

寄席で高座に上がる直前、噺家・柳家小辰は客席にぽっかりと空いた一席に違和感を覚える。そこには先ほどまで黒いコートの男が座っていたが、落ち着かない様子で突然席を立ったという。
高座に上がった小辰は、いつも通り噺を演じながらも、その空席が妙に気にかかる。やがて客席に微かなざわめきが広がる中でも噺をやり切り、楽屋に戻ると、先ほどの男が寄席の外の路地で刺殺されていたことを知らされる。
男は怯えて逃げたのではなく、「誰かを見つけた」ような表情で席を立った──その違和感に気づいた小辰は、この事件が単なる通り魔的な犯行ではないと直感する。
“空席”となった一席に本来座るはずだったのは誰なのか。
寄席という閉ざされた空間で起きた殺人をきっかけに、噺家・小辰は静かに事件の謎へと足を踏み入れていく。

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アルファポリス
アルファポリス2026/04/05
  • 現在の作品『最後の一席は殺しの匂い』