あらすじ

鑑(かがみ)透子(とうこ)は、名門・鑑家の一人娘にして、"あやかし"の事件を専門に扱う「鑑定屋」の跡取り。彼女には特異な体質がある。──人の嘘が「色」として視えるのだ。白い嘘、赤い嘘、黒い嘘。人間が吐く嘘はすべて、透子の硝子のような瞳に色彩となって映り込む。 そんな透子のもとに、ある満月の夜、一匹の妖狐が現れる。 銀髪に琥珀の瞳。人の姿をとったその妖狐は、名を八雲(やくも)と言い、こう告げた。 「本日より、あなたの"使い魔(ファミリア)"を務めさせていただきます。──どうか、私を信じてくださいませ」 しかし透子の目に映る八雲の言葉は、すべてが嘘の色に染まっていた。 あやかしが人に紛れ棲む現代の京都。古都を揺るがす怪異事件が次々と透子のもとに舞い込む。姿を消す花嫁、鏡に映らない少女、月夜に響く鬼の子守唄──。透子は持ち前の「嘘視(うそみ)」の力と論理的推理で事件の真相に迫り、八雲は妖狐ならではの変化(へんげ)の術と圧倒的な戦闘力で彼女を守る。 最高のバディ。けれど透子は知っている。 八雲が語ることのすべてに、嘘の色がまとわりついていることを。 彼は何者なのか。なぜ鑑家に仕えるのか。その微笑みの下に、何を隠しているのか。 やがて透子は気づき始める。八雲の嘘の色が、他のどんな人間のものとも違うことに。そしてその嘘の奥にある、途方もなく深い真実の存在に──。 すべてが、伏線。 すべての嘘が、最後にひとつの愛になる。

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小説を読もう2026/04/05
  • 現在の作品薄宵のファミリア ── 嘘つき妖狐と硝子の探偵 ──