あらすじ
出生率0.6——崩壊寸前の日本が選んだのは、AIによる強制婚姻制度だった。25歳の1月1日、全国民にAI「CUPID-AI」が選んだ5人のリストが届く。その中から年内に結婚相手を決めなければならない。婚姻準備支援センターの職員・柊真白は、自分のリストを開いた。1位は適合度98.7%の完璧な男。穏やかで、誠実で、会話も心地いい。制度が用意した「正解」がそこにあった。——でも、5位の欄は空白だった。リストに載らなかった名前。大学時代の元恋人・宮沢陽。適合度は基準を超えていたはずなのに、なぜ彼はリストから消えたのか。「適合度が高いほど幸せとは限りません」——毎日カウンターで繰り返してきた言葉が、真白自身に突き刺さる。