あらすじ
「……くさい。臭すぎる。世界の全てが臭い。」
目覚めた私は、光を反射しない黒い瞳を持つ「魔女」になっていた。
27歳の文化人類学者・あんり。
フィールドワークの記録をまとめていたはずの彼女が辿り着いたのは、
魔法の存在しない——代わりに「磁場」が万物を繋ぎ、支配する異質な星だった。
言葉も通じない。
身体は崩れかけ、不潔。
しかも自分は、王国を揺るがす存在「黒の魔女」。
そんな彼女に興味を示したのは、
虹色の瞳と髪を持つ理系王女・ナナリエ。
「外側のことは、私が何度でも説明する。
——だから、あなたの内側を見せて」
観察される側になった文化人類学者は、
やがて“磁場で繋がる生命と社会”の構造に気づいていく。
これは、
虹と黒、二人の少女が出会い、
世界の理を解き明かしていくフィールドワークの物語。