あらすじ
子爵令嬢でありながら、第二王子の婚約者という地位を手に入れたフレイア。
その座は、彼女が必死に掴み取った唯一の生存手段だった。
そんなある日、その全てはあっさりと覆される。
「僕は彼女と婚約することにした。大丈夫、お前のことはいずれ側室に迎えてやろう」
そう告げた婚約者の隣には、社交界の姫君と名高い侯爵令嬢が立っていた。
悪意すらないその言葉にフレイアはただ首を縦に振ることしかできない。
築き上げてきたものが、音もなく崩れ落ちる。
涙を堪えきれず飛び出した先で彼女が出会ったのは、冷酷と噂される第一王子アルスハイン。
――その瞬間、フレイアは衝動のまま口にした。
「私を妃にしてください」