あらすじ
大手広告代理店『帝都エージェンシー』の若きエース、真島誠二。彼は婚約者・瀬戸明日香との結婚を控え、絶頂の中にいた。
しかし、その幸せは一夜にして崩壊する。上司である黒岩専務の粉飾決算の罪をすべて着せられ、最愛の婚約者には「無能な負け犬」と罵られ、権力者の腕に抱かれる姿を見せつけられたのだ。
すべてを失い、雨の街に叩き出された真島。妹の命までもが脅かされた時、彼の中で「誠実な会社員」は死んだ。
三ヶ月後。
業界に突如として現れた正体不明の冷徹コンサルタント、「九条」。
その正体は、整形と偽造、そしてダークウェブで培った「毒」を纏い、復讐の鬼と化した真島だった。
彼は潜入したかつての職場で、欲望に溺れる元カノを誘惑し、飼い主である専務を噛み殺させる「精神的NTR(寝取り)」を仕掛け、組織を内側から腐らせていく。だが、復讐の果てに見えてきたのは、会社一つでは収まらない、この社会そのものの巨大な腐敗だった。
「真の平和とは、汚れきった奴らが一人もいなくなった後の、静かな更地のことだ。」
これは、どん底に堕ちた男が、自分を裏切った全てを社会的に、そして精神的に抹殺していく、苛烈な粛清劇である。