あらすじ
王妃の私的な浪費で空になった国庫。その責任をなぜか押し付けられたのは、王宮で実務を回していた元メイド長アーデルハイドだった。
処罰の代わりに与えられたのは、寒い・貧しい・誰も欲しがらない僻地領。
けれど、王宮の財務も食糧も人員配置も、まともに回していたのはほぼ彼女である。
つまり王都は、自分で心臓を捨てたのだ。
「なるほど。ではこちらは、そちらが後悔するほど立て直して差し上げます」
帳簿をめくれば不正が見え、厨房を見れば領地の寿命が分かる。
井戸と倉庫と働かない大人たちを相手に、元メイド長の本気の領地再建が始まる。
やがて豊かになっていく僻地と、逆に崩れていく王都。
これは、雑に切り捨てられた有能女が、腹立ちまぎれに王都よりまともな国を作ってしまうお話。