あらすじ
世界は変わった。
十年前、“落日”と呼ばれた日。
太陽が地球へ異常接近し、ほとんどの水が失われた。
だが人類は滅びなかった。
魔法が発達した世界だったからだ。
それでも水は――あまりにも足りない。
水は金よりも価値を持ち、
水魔法の使い手は国に囲われ、使い潰され、消えていった。
そんな中、ひとりの男がいる。
闇市で店を構える男――通称、マスター。
彼は水魔法の使い手。
かつて国の管理施設で酷使され続け、そこから脱出した存在。
店のルールは、ただひとつ。
「払えないなら、帰れ」
客によっては無料で水を与え、
客によっては億単位を要求する。
そして――
その力を知った者は、生きて帰れない。
これは、水がすべてを決める世界で、
最強の水使いが“選ぶ”物語。