あらすじ

憧れのお姉さんが、壊れていた。 セイレーン獣人のセイナ。僕が子供の頃から大好きだった人。歌手を夢見て、挫折して、ブラック企業に壊されて、引きこもりになった。 朝のゴミ出しで再会した彼女は、髪はぼさぼさ、服はヨレヨレ。僕の顔を見て「見ないで」と逃げた。 放っておけなかった。部屋を片付けて、風呂に入れて、背中から抱きしめられて——「お願い、抱いて」と泣かれた。 断れなかった。何度も。何度も。最後の瞬間まで、セイナは僕を離さなかった。 それから毎日通った。少しずつセイナは元気を取り戻し、やがて——歌声が戻った。 だが、その歌声はどこかおかしい。聴くだけで全身が痺れて、頭が蕩けて、気づけばセイナの部屋にいる。そして抱いている。毎晩。何度も。 おかしい。おかしいのに、止められない。 「弟くん、知ってた? セイレーンの歌声はね——好きな人を、どうしようもなく欲情させるの」 全部、仕組まれていた。歌声で操られて、毎晩通って、彼女を抱いていた。 「ごめんね。——でも、嫌なら効かないんだよ?」 操られていたのか。それとも、最初から好きだったのか。 もう、どっちでもいい。 「それじゃあ今日も、私のこと、抱き潰してね💞」

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カクヨム
カクヨム2026/04/04
  • 現在の作品僕は憧れのお姉さんだったセイレーン獣人ちゃんを毎日のように抱き潰している。——操られていたとも知らずに。【俺にだけ愛が重すぎる獣人娘ちゃんとラブコメする短編シリーズ⑫(全4話)】