あらすじ

この物語は、血と雨と桜の色で染められた、異世界の剣戟譚である。 黒崎零――現代日本から突如として放り込まれた青年は、魔法もチートも持たぬまま、ただ一本の太刀だけで生き延びてきた。 彼の背に宿るのは、侍の誇りと、決して曲げぬ「守る」という鉄の意志だけ。 ある雨の夜、古びた桜の木の下で零は出会う。 銀髪を雨に濡らし、純白のドレスを透けさせるほど体に張り付かせ、血を流す小さな魔族の王女――ルリア・ヴァル・ノクティス。 彼女の白い肌は雨滴に洗われ、薄い布地越しに柔らかな胸の膨らみと、細く震える腰のラインが露わになっていた。 痛みで乱れる吐息は甘く、紅い瞳は恐怖と、どこか熱を帯びた色を浮かべている。 傷口から滴る血が、太ももの内側をゆっくりと伝い落ちる様子は、痛々しくも妖しく、零の胸に鋭い何かを突き刺した。 聖王国連合の追手は容赦ない。 白銀の鎧に身を包んだ騎士たちは、魔王の血を絶やすためだけに剣を振るう。 零は太刀を抜いた。 鬼哭丸の刃が青白く輝き、雨を切り裂く。 「俺は黒崎零。 この世界で一番厄介な侍だ」 桜の花びらが、血と雨に混じりながら舞う。 侍の刃が守るのは、ただの王女ではない。 幼さを残した柔らかな肢体と、魔族の運命を背負った少女の、儚くも熱い命。 これは、異世界に降り立った侍が、 魔王の娘と共に歩む、血塗られた逃避行の物語。 守ると決めたその背中を、決して振り返らせはしない。 たとえその先に、己の命を削るほどの戦いが待っていようとも。 ――桜散る異界にて、鬼神の刀が今、目覚める。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/04/04
  • 現在の作品『鬼神の刀と桜の誓い』〜異世界転生侍、魔王の娘を守る〜