あらすじ
呪術が存在する現代。
“見えてしまう”力を持つ主人公は、かつて一度だけ低級霊を祓った経験を持つが、その代償として心身を酷く消耗していた。
ある日、高校時代の親友・直樹から助けを求められる。
大学でできた恋人・美咲が、オカルトサークルの心霊スポット探索をきっかけに呪われてしまったのだ。
主人公は危険を察しながらも依頼を引き受ける代わりに、法外な報酬「1億円」を要求する。
それほどまでに今回の“呪い”は、前回とは比較にならない異質さを放っていた。
除霊の最中、主人公は“それ”が単なる霊ではなく、人の存在や記憶が幾重にも折り重なった“深層の何か”であることを知る。
触れてはならない領域に踏み込んだ代償として、彼の精神は侵食されていく。
それでも彼は除霊を成功させ、美咲を救うことには成功する。
だが引き換えに、彼自身は現実と異界の境界が崩壊した世界に囚われてしまう。
やがて彼の中に、“あちら側”の存在が根を張り始める——。
これは、人を救った代わりに、自分を失った少年の物語。