あらすじ

大人になれた症例がない病気になった、藤乃宮まふゆ。彼女は医者から、大人にはなれないだろうと告げられる。 彼女も彼女の両親も、妹も共に暮らせる時間が短いことを悲しんだ。そして、彼女の両親は、そう簡単に彼女が死なない未来を諦めたりはしなかった。 使えるお金をどれだけでもつぎ込んで、まふゆをどんな手を使ってでも生かそうとした。親は、悪魔がいるのなら魂を売らんばかりの勢いと熱意だった。 それから50年後のまふゆの誕生日。まふゆは、コールドスリープという当時の最新技術を使って命を永らえていた。毎年誕生日にはコールドスリープを止めて、機械から出してもらって家族に誕生日を祝われる。その日だけはケーキを食べ、家族の近況を聞き、皆で行きたいところへ行って、ひどく疲れるまで遊んだ。 近況は毎度変わり、変わりゆく家族の容姿と共に、毎回の楽しみでもあり、自分が置いて行かれているようで、まふゆにとっては少し悲しくもあった。 あるときは、妹が大学を卒業したと教えてくれた。 あるときは、妹が新しい命の存在を教えてくれた。 そして、またあるときは——。 機械と人に助けられないと生きていけないのに、ずっと生きてきてしまった彼女は、どうなってしまうのか。

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カクヨム
カクヨム2026/04/04
  • 現在の作品まふゆの氷が溶けるとき