あらすじ
守り続けた。十年も。
誰よりも前に立ち、誰よりも多くの命を救ってきた。
——だから、危険だと判断された。
影響力を持ちすぎた英雄は、国家にとってやがて脅威になる。
そう結論づけた評議会は、守護騎士団長グラウスを追放した。
すべてを奪われ、行き場を失った男が辿り着いたのは、
人が生きてはいけないはずの大魔境。
死ぬために戦い続ける。
だが——なぜか死ねない。
やがてその力は、常識を逸脱し始める。
しかし、彼を捨てた祖国は初めての破綻を迎えつつあった。
支えを失った国家は、ゆっくりと崩れていく。
これは、すべてを見限った男が、
もう一度「守る理由」を見つけるまでの物語。