あらすじ
氷の女騎士、カトリーヌ。
最前線で「不敗の盾」と謳われた彼女を待っていたのは、無能な上官による理不尽な撤退命令だった。
見捨てられるはずだった部下を救うため、独断で殿(しんがり)を引き受けた彼女。
だが、生還した彼女に突きつけられたのは、称賛ではなく「軍部規律違反」による名誉なき追放処分。
全てを失い、雨の広場を彷徨う彼女の胃袋には、戦場の泥水のようなスープの嫌な後味がこびりついている。
「……正義を貫けば、飢えるのか」
絶望の淵で彼女が迷い込んだのは、市場の片隅に佇む、とんかつ屋『揚太郎』。
そこで出された一皿には、肉の旨味を強制的に引きずり出す**『魔封岩塩』と、魂を浄化する瑞々しき『天使の露草』**が輝いていた。
「あんたの胃袋には、もう黄金の鎧が詰まってる。あとはその重みで、前へ進むだけだ」
店主・揚太郎の無骨な一喝と、隣の席で優雅にキャベツを頬張る**「事務処理令嬢」**シルヴィア。
凍てついた女騎士の心に、今、再起の火が灯る——。