あらすじ

──市販の日記帳が嫌いだ。 表紙はいいのに、中身が嫌いだ。 日付が既に割り振られていて、まるで年の初めから書き始めないといけないという圧を感じる。 強制してくるこの圧が嫌いだ。 途中から参入してきたものを、有無を言わせず追い払うような、本来ならいつだって書き始めていいものなのに、それを許さないような態度が嫌いだ。 だから私は、ここに新しく自作の日記帳として記録をつけ始めることにした。 毎日は書かなくていい。 ただ、書きたいことがあったときに、その日考えたことを、乱雑に書き殴るだけの、酷く自己満足な日記帳だ。 だが、所詮日記帳というものはそういうものだ。 見る者のことを考えず、ただ、自分の目的のままに、あるがままに書き殴る。 すべてを書かなくたっていい。 本当のことじゃなくてもいい。 ただ自分に嘘さえつかなければなんだっていい。 何を書いて、何を書かないかはすべて自由だ。 この世界は本来自由だから。 ただ、この世にあるのは解釈だけで、事実なんてものは端から存在しない。 事実なんてものは、単純に誰かから見ただけの解釈に過ぎないのだから。

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小説を読もう2026/04/02
  • 現在の作品春雷、考ヘル葦。