あらすじ
フルーシアンとベジ二アンが世界を支配するようになってから千五十年。
兵器として生み出されたトマト種のローカスは、常に戦場にいた。
ある日、自分が死ぬ夢を見続けたことをきっかけに、支配から逃れることを決意。
妹のフィトラ、セインと共に脱走に成功し、自らの『生きる理由』を探し始めた。
現在、彼は武装組織《エルド》に所属。恩人メルトの指揮下でロストレイ共和国連合のロレーアル軍事基地を襲撃する任務に就いていた。目的は正体不明の《特殊兵器》の奪取。
しかし潜入先の基地は、すでに神聖国の特殊部隊《リブラ》に掌握されていた。
混乱の中、ローカスは地下格納庫で虹色に輝く卵型兵器と、それに接続された少女ノルンと出会う。
ローカスは彼女を兵器ではなく『ひとりの少女』として見つめ、救うことを選んだ。
だが脱出の最中、メルトが《リブラ》に人質として捕らわれている事が発覚した。強敵に追い詰められたローカスは異能《鍵》を発芽。
光の扉を開き、因果をねじ曲げるように作戦開始地点へと巻き戻った。
結果として兵器の回収には成功したが、メルトは依然として敵の手中。
よって、彼らは恩人を救出することを目標に定めた。
ローカスたちはノルンと兵器の分離加工を進めつつ、神聖国に対抗するための協力者を募る。その中で利害が一致した神聖国の皇子イザルトと同盟を結んだ。
そしてローカスは《鍵》の研究を通して《世界は蓋然性をもって修正される》ということを理解していった。
やがて神聖国へのカウンタークーデターを開始。
イザルトの空母による欺瞞、仲間たちの同時多発攻撃、ローカスの奇襲、セインの粒子砲――戦場は激しく揺れ動く。
しかし、敵の首魁として現れたのは、かつての恩人メルトだった。
ローカスは《鍵》の第二段階を解放し、定められた世界の流れをなぞることで勝利を掴む。
だがその瞬間、世界の歪んだ欲望を監視する観照者が降臨。
『禁忌の存在』であるローカスたちを排除しようとした。
彼らは観照者に挑むが、戦いの中でノルンが致命傷を負ってしまう。
『生きる理由』となった彼女を救うため、ローカスは《鍵》とフーディアンの能力を逆用し、自らを犠牲にする決断を下した。
光の扉の向こうへ消える直前、ローカスはノルンと小指を絡め、別の幸せな世界線を夢見ながら意識を手放した。