あらすじ
味が、存在しない世界だった。
料理人を目指す高校生“クロ”は、ある日、教授が遺した謎のレシピに触れ――異世界へと転移する。
そこには、人間、獣人、魔物が共存する世界。
だが、決定的に違うものがあった。
――この世界には、「塩」しかない。
香辛料も、だしも、香りも存在しない。
“味”そのものが制限された、歪な食文化。
だがクロは知っている。
ブラックペッパー、酢、油――
そして“料理の技術”を。
ひと振りの胡椒が衝撃を生み、
一皿の料理が常識を壊していく。
異世界の案内役となるのは、舌の肥えた謎の少女シャル。
そして立ちはだかるのは、同じく日本から転生者、天才料理人・雪白 雅。
発想と展開で挑むクロと、経験と再現性で圧倒する雅。
さらに、この世界の“味”を管理する謎の存在――十二機関。
そしてすべての鍵を握る、失踪した教授・碓氷。
異世界で、クロは“禁じられた味”を解き放つ。
これは――料理で世界を変える物語。