あらすじ
「貴様のような強欲な悪女、最早この国の膿でしかない!」
舞踏会の壇上で、第一王子カイルは高らかに宣言した。
婚約破棄。理由は、ミリオン公爵家の令嬢ジュネーヴァが「民を食い物にする悪徳金貸し」だから。
だが、ジュネーヴァは泣きも怒りもしない。
静かに書類を取り出し、丁寧に婚約破棄の手続きを済ませると、にこりと微笑んでこう言った。
「では殿下。王国にお貸しした一億八千万ディナール、耳を揃えてご返済いただきますわ」
――婚約とは、王国の借金の返済猶予条件だった。
それを、王子は自分から破棄した。