あらすじ
「この手紙の返信を書いてほしいの」
そう言い残して消えた女は、数日後、遺体となって発見された。
香港・九龍半島にある九龍城砦の迷宮の街で、代筆屋を営むメイ。
ある夏の日。メイの元に、顔だけは見知っていた女がやってくる。
その女は一通の封筒をメイの前に残して、忽然と姿を消した。
その場に居合わせたカメラマンのカイと共に封筒の中身を確認すると、細いフィルムが出てくる。
早速カイの手によって現像された写真には、盗撮したと思われる文書が写っていた。
メイはそれを見て、数か月前に依頼され自身が書き上げた『黄老人の遺言書』の一部であるとわかる。
遺言内容は、遺産の相続というような類でなく、九龍城砦の最東端の位置に住まう、数知れない住人たちの未来を守るもの。
写真が語っているのは、そんな遺言書の内容が書き換えられようとしている痕跡だった。
誰が遺言書を改ざんしているのか。
女は一体何者で、なぜ盗撮したフィルムをメイに託したのか。
※アルファポリス様にて先行公開しております