あらすじ

「あのー」 「はい?」 「素人ですが、すみません。道をおたずねしたいんですが……」 ある日の昼下がり。昼休みのピークが過ぎ、人波がやや引いた通りを歩いていたところ、背後から遠慮がちに声をかけられ、おれは足を止めて振り返った。 そこに立っていたのは、くたびれた上着を着たごく普通の中年男。肩はわずかに沈み、背中は丸まり気味。うっすらと青みがかった口元を軽く歪め、申し訳なさそうに小さく会釈してきた。 おれはポケットからスマートフォンを取り出し、地図アプリを開いて現在地を確認すると、男の言った目的地を検索した。 「――で、二つ目の角を右に行って、少し歩くと左手に見えるはずです。看板が大きいので、すぐわかると思います」

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小説を読もう2026/04/02
  • 現在の作品素人ですが、すみません :約3000文字