あらすじ

人間同士の囲碁も、AI同士の囲碁も、完成されすぎて熱を失った時代。 新たに生まれた公式競技は、AIと人間が交互に着手する《AIペア対局》だった。 先手AI、後手AI、先手人間、後手人間。 一局は最初の二手を、もう人間ではないものが決めてしまう。 しかも棋士に見えるのは、AIが実際に打った一手だけ。評価値も勝率も、理由すら示されない。 人間に許される介入は、たった一度の“拒否権”だけ。 新初段の朝倉湊は、まだ自分の棋風を持たない棋士だった。 だからこそAIの打つ一手に流され、勝っても「自分で打った碁」と思えない。 だが、AIの手を受けるたびに、彼は少しずつ考え始める。 正しい手とは何か。自分が打ちたい手とは何か。 そして、AIが打ったその先に、自分は何を置くのか。 これは、最善手が先に置かれる時代に、 それでもなお“自分の一手”を探そうとする棋士の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/04/02
  • 現在の作品AIと打つ、その次の一手