あらすじ
忘れていることさえ気づかない、すっぽりと意識から消えている。…ただしそれは隠れているだけで確かに存在している。普通なら決して思い出すことはない、思い出してはいけないこと。ある日たまたま掘り起こしてしまったとき、いきなり暗闇の中にひとりで佇んでいるじぶんを発見する。現実感のない、しかしこれは現実なのだということは誰よりも知っている誤魔化しようもない感覚。。淡雪のようにあやふやで、雪に落ちた血のような鮮やかに。見てはいけないと本能が拒絶する、記憶の混乱が引き起こす創作なのかもしれない。そう信じたい、そうであって欲しいと願う。ひとりの男がじぶんの生まれてきた意味を知る。…不幸にもじぶんの存在する理由だけを知ってしまった。その意味などわからずに。。