あらすじ

過労死した35歳のゲームデザイナー・神崎悠が目を覚ますと、見知らぬ地下空間——広大なダンジョンコアの前だった。 傍らにいたのは、ポンコツな羊の妖精・フワ。そして親切な神様が穏やかに告げる。 「あなたはダンジョンマスター候補に選ばれました。10日間でダンジョンを育ててください」 悠に与えられたのはDEWというポイントと、ゲームデザイナーとしての前世の知識だけ。理由もわからないまま、とにかく動き始める。水を引き、土を耕し、地下に太陽を作る。フワは計算をよく間違えるが、なぜかその間違いが助かることもある。 準備5日目。神様が再び現れ、静かに告げた。 「あなたの元いた地球には——数十年後、巨大隕石が衝突します」 さらに明かされる真実。ここは神様が作った「箱庭」。ダンジョンの外を歩く冒険者たちも、実はかつて別の世界から連れてこられた難民だ。そして今、無数の次元で同じようにダンジョンマスターたちが競っている——それぞれが、自分の世界の人類を救うために。 勝者だけが地球人を箱庭へ移住させる権利を得る。 俺の目的が、決まった。 悠は設計を加速する。農地、生態系、防衛ギミック——DEWを注ぎ込むたびにダンジョンは世界へと育ち、冒険者を追い返すたびにさらに強くなる。やがて悠は気づく。敵だと思っていた冒険者の中にも、出自の真実を知り、自分と同じ痛みを抱えている者がいることに。 他のダンジョンマスターとは競争相手だ。しかし同じ「滅びゆく世界」を背負う者同士、やがて手を組む者も現れる。 悠の最終目標はシンプルだ。地球人をダンジョンへ迎え入れ、そして箱庭へ解放する。難民だった冒険者たちと、新たな地球人たちが、この世界で共に生きていける場所を作る。 ゲームで言えば、俺はまだチュートリアルにもいない。 でも——設計書は、もう頭の中にある。 これは、ひとりの元SEが「もうひとつの地球」を設計する物語。そして、滅びゆくすべての世界の人々が、新しい故郷を見つける物語。

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小説を読もう2026/04/01
  • 現在の作品ダンジョンマスターは地球を諦めない