あらすじ
三十四歳、無職、真壁悠。
彼は二十年もの間、四畳半の自室で「蛍光灯の紐」を叩き続けてきた。
ただの暇つぶし。ただのルーティン。
しかし、そのあまりにも無意味で膨大な歳月は、彼の肉体に「ある異常」を刻み込んでいた。
そんな男が、ある日突然異世界へ。
凶暴な魔物、血生臭い暴力。
戦い方すら知らないはずの悠だったが、襲い来る「世界の脅威」は、彼にとっては四畳半の紐より……あまりにも遅すぎた。
「頼むから触らないでくれ。――痛いのは、嫌なんだ」
本人はただ怯えているだけ。
なのに周囲は、その一撃の深淵に戦慄する。
人生をドブに捨てた男が、その「ドブの深さ」で無双する。
勘違いと虚無から始まる、異世界拳闘ファンタジー。