あらすじ

現代の総合病院。 救急、手術、ICU――命の最前線で、ひとりの医師が働いている。 彼は、誰よりも冷静で、誰よりも的確だった。 助かる患者を見抜き、助からない患者を外さない。 その理由を、誰も知らない。 彼は“死神”だった。 人に擬態し、医師として現場に立つ存在。 その手には、誰にも見えない一冊の「カルテ」がある。 そこには患者の人生、行い、残りの寿命、そして―― **「救うべきか、否か」**がすでに記されている。 緑なら救命。 赤なら回収。 白は天へ。 黒は地へ。 医療は尽くされる。手術も、投薬も、最善が尽くされる。 だが最後に生死を分けるのは、医学ではない。 死神の“承認”だ。 ある日、国を動かすほどの大物患者が搬送される。 カルテに浮かんだのは、赤。 助ければ世界は安定する。 だが、それは“許されていない”。 そして同時に起き始める異変。 決して変わらないはずのカルテの判定が、揺らぎ始める。 これは医療の物語ではない。 命の選別と、運命の監査の物語である。

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カクヨム
カクヨム2026/04/23
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