あらすじ
メリルダ大陸全土を巻き込んだ大戦争の最前線。
一人の兵士として戦っていた青年は、何も成し遂げることなく命を落とした。
——はずだった。
気がつくと彼は、戦後10年の世界でアスティア帝国・バーデン公爵家の次男「エイト」として生まれ変わっていた。
前世の記憶を持ったまま、恵まれた環境で再び生きることになったエイトは、今度こそ流されるのではなく、自分の意思で人生を歩むことを決意する。
特別な才能はなくとも、できることを積み重ねていく——そんな堅実な生き方を選ぼうとしていた。
しかし12歳になり、家族とともに訪れた教会で授かったスキルは、その決意を大きく揺るがすものだった。
――【暴食】
心臓を喰らうことで、相手の能力を奪うという異質で危険な力。
平穏に生きるにはあまりにも強すぎるその力を前に、エイトは悩みながらも向き合うことになる。
一人の青年が「選びながら生きる」ことを目指す物語が、静かに始まる。