あらすじ

「ローズマリー・オルコットを探してほしい」 《神の手》を持つがゆえに、女性患者が殺到しすぎて嫌気がさした医師イライアス・ハミルトンは、女性患者が少なそう、という後ろ向きな理由で軍医に志願し、戦場に赴いた。 そして戦地の野戦病院で、友人であり、かつ従妹ライラの夫であるデニスの最期を看取ることになる。デニスの最期の頼みは、かつて、彼が妊娠させて捨てたメイド、ローズマリー・オルコットを探して、償いたいというものだった。医師として妊婦を屋敷から追い出したという、友人の行いに義憤を覚えながらも、イライアスはデニスの頼みを了承する。 帰国後、兄の死により侯爵位を継いだイライアスは、王都の下町で暮らすローズマリーとその息子ルーカスをを見つけ出した。逆境の中で凛として生きるローズマリーの美しさに一目ぼれしたイライアスだが、デニスとその父リントン伯爵の仕打ちを恨んでいるローズマリーは、イライアスの手を頑なに跳ねつけ、取り付く島もない。 彼女は息子ルーカスを育てるため、妻子ある町医者マコーレーの囲い者になっていた。 だが、マコーレーの子を妊娠したローズマリーは、非情にも再び捨てられてしまう。 体調を崩して街で倒れたローズマリーを、イライアスは侯爵邸に連れ込み、囲い込んでしまう。 「僕の大事な人で、妊娠している」 イライアスの言葉に、母のヴェロニカ夫人も、侯爵家の使用人も、ローズマリーのお腹の子の父親はイライアスだと誤解し、侯爵家は歓迎ムード。ルーカスもまた実の子どものように手厚い世話を受ける。しかしローズマリーだけは、真実を偽っている罪悪感から屋敷を出たいと訴える。妊娠するたびに「俺の子じゃない」と言われてきたローズマリーは、自分の子じゃないとわかっているのに、お腹の子を引きうけようとするイライアスの考えが理解できず、また捨てられるのではないかと怯えていたが、「僕はただ、お腹の子ごと、君が欲しい」と言われ、イライアスに身を委ねることを決意する。 ルーカスのために雇った家庭教師デイジー・トレヴィスは、イライアスに恋してローズマリーに嫉妬し、未婚の母の上にさらに子供を妊娠したローズマリーはとんでもないあばずれで、お腹の子の父親を偽り、イライアスを騙して侯爵夫人になろうとしている悪女だと言い出した。さらに、デニスの未亡人ライラとその妹マーガレットもまた、未婚の母であるローズマリーを非難し、結婚に反対する。 ところが、デニスの未亡人ライラは、デニスの子を産んだローズマリーが、さらに今度はイライアスの子を産むことを許容できず―― 女性にモテすぎて女性が苦手になった、心優しいクズ男が、クズ男ばかり引き寄せる不幸でけなげなシングル・マザーに恋して、お腹の子どもごと手に入れようと奮闘する、異世界ヒストリカル・ロマンス。

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カクヨム
カクヨム2026/04/23
  • 現在の作品偽りのシークレット・ベビー~女嫌いの侯爵様の明るい家族計画