あらすじ
多国籍超法規機関《アルカ》は、世界の裏側で発生する異常事象を処理し、均衡を保つために存在している。国家でも軍でも手に負えない“現実の歪み”を、秘密裏に消し去る組織だ。
その中心にいるのは、一人の少女だった。
彼女は狙撃手でありながら、「世界の結果を確定させる」特異な存在――《アンカー》。
彼女が撃てば弾丸は必ず“当たる未来”へ収束し、彼女が選べば曖昧だった現実は一つに固定される。
だが、その力以上に異常なのは別の点だった。
彼女に関わった者たちが、例外なく“執着”という形で壊れていくこと。
護衛は視界から彼女を外せなくなり、
戦略家は彼女を盤面そのものとして扱い、
裏社会の支配者は彼女を「所有」と断言する。
それぞれが世界の頂点に立つはずの男たちが、ただ一人の少女を中心に収束し、均衡を保つどころか、静かに歪み始めていく。
そして彼女自身には、20歳以前の記録が一切存在しない。
まるでこの世界の外側から“落ちてきた存在”のように。
これは、壊れた最強たちと、正体不明の少女が織りなす、収束と執着の物語。
――世界は、彼女なしではもう成立しない。