あらすじ
仮想通貨で十五兆を築きながら、何も楽しいと思えなくなっていた青年・中条聡。
ある日、自分以外ありえないはずのシステム侵入を逆探知した瞬間、異世界の女神と接続事故を起こし、女神のアバター姿のまま転移してしまう。
しかも手に入れたのは、管理者権限《UID-0》と、現地換算で百五十兆相当の残高バグ。
だが、この世界では本人登録がなければ金すら使えない。
神殿に侵入者として捕まり、強制労働か罰納かを迫られた聡は、制度の穴を突いて決済を通し、さらに《UID-0》で世界の仕組みに触れ始める。
やがて流れ着いた先は、神殿に見捨てられた子どもたちが暮らす孤児院。
そこで聡は知る。
この世界では、才能がある者だけが神殿に拾われ、拾われなかった者は孤児院を出たあと、使い潰されるように社会へ放り出されていくことを。
――静かに詰んでいるだけでは、もったいない。
どうせ異世界をやるなら、もっと華やかに、この世界の「正しさ」を踏み外してやる。