あらすじ

進学した中学校でイジメられて対人恐怖症になった透は不登校になってしまった。それから半年が過ぎ、冬になった頃、透の家に支援用のAIを搭載した研究開発中の自律型ロボット・アルカが学習のためにやってくる。アルカは透の父が働く大学で開発が進められているもので、透の父が1人で家にいる透のために、開発に協力するという立場もあって招いたものだった。  アルカは少し人型から離れたデザインをしていたが、明るい性格をしていて、透はすぐに打ち解ける。透はアルカに普通の生活を体験させようと一緒に買い物に行ったり、料理したり、図書館に行ったり、学習のための小旅行に出かけたり、遠くまで初日の出を見に行ったり、天体観測をしたりする。最初は外出が怖かったが、アルカと一緒にいると透は普通に外出して人と話ができるようになっていく。  しかし実はアルカは自分で考えて動くロボットであると同時に、補助的に人間が操作する〝アバターロボット〟でもあった。操作するのは透の父が勤める大学病院のベッドの上から操作する両脚と左手がない女の子、明華だった。  透はアルカが人間だったらよかったのにと願うようになり、明華は透を友だちだと感じ、アルカの中には自分がいるのだと言いたくなる。しかし対人恐怖症の透のために、アルカは完全自律ロボットだと説明しているので、明華は自分の存在を打ち明けられなかった。  アルカの学習期間は3ヵ月と決まっていて、お別れの時がやってきて、明華は透のためにアルカを操作してバレンタインチョコを作り、透にあげる。そして透の家での学習期間が終わり、ロボットのアルカは大学病院で次の学習を始めることになる。アルカと中にいる明華、そして透はお別れする。ロボットのアルカは一計を案じ、2人を再開させようとする――という心が壊れた男の子と身体の不自由な女の子がアバターロボットを通してふれ合う、初恋未満友情以上のお話です。 第16回角川つばさ文庫小説賞用のジュブナイルになります。 つばさ文庫の体裁(1ページ 40字×30行)で、 78ページです。

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カクヨム
カクヨム2026/04/22
  • 現在の作品うちに来たロボット・アルカと僕――そしてアルカの中の女の子