あらすじ
※この物語は架空のものであり実在する人物・地名・団体等とは関係ありません。また、暴力・犯罪行為等の描写・表現を含みますが、それらを助長する意図はありません。
20○○年6月6日。国内6カ所で前代未聞の「同時多発連続通り魔死傷事件」が発生。
実行犯はネットで知り合った13人の少年少女たち。
事件に巻き込まれた少女・杏奈は、目の前で母と妹を刺殺されたうえ、町医者だった父親も謎の失踪を遂げた為、叔父の元に身を寄せる。
俗に「中二病」と呼ばれる自意識の肥大した子供らによる、無軌道で愉快犯的な通り魔事件と思われていたが、じつは、彼らが崇拝する美貌の女囚の獄中からのメッセージが発端だったと判明。
死刑囚でありながら、SNSでは日本中に1,000万人以上のフォロワーを持つ19才の女囚・瓜江 ルイ。
彼女は、その前年9月に、実母と、その愛人を惨殺した罪で死刑が確定していた。
生まれつき全身の色素の薄いアルビノの傾向にある浮き世ばなれした美貌に加えて、凶刃を受けても少しも苦痛を見せずキョトンとしてみせる。無垢に見えながら超然とした異様な美貌が全国に中継されると、たちまちSNSに転載および拡散され続け、残忍な殺人犯でありながら、ルイは、一夜にして「血の天使」「神秘のカリスマ」などと称され、熱狂的な人気を得た。
かつての総裁を祖父に持つ政治家ばかりの家系にありつつ、大手の警備会社を営んでいる"一族の変わり種"瓜江 群司は、大衆を引きつけるルイのカリスマ性に目をつけ、自分の養女にした。
おりしも、群司は、官民協働のプロジェクトである新時代型の刑務施設を、民間サイドの最大出資者として北関東に建設していた。
ルイは、その中に新たに新設された通称"六角堂"と呼ばれる世界一ゴージャスな独房に収監され、大衆への絶大な影響力をいや増すばかりだったのだ。
同時多発通り魔事件の本当の目的が、ルイの熱狂的なフォロワーたちによる理不尽で偏狭な義侠心だったと知った杏奈は、ルイが収監されている独房の看守になって彼女に近付き、自らの手で殺す決心をする。
杏奈の復讐は果たされるのか? そして、消息不明の父の行方は……。
シチュエーションとキャラ相関に比重が偏った、ホラー寄りのエンタメ系ミステリーです。