あらすじ
かつて迷宮の最深部で勇者を待ち構えていた孤高の怪力、ミノタウロス。現代に適応した彼は、その強靭な肉体と責任感を買われ、物流企業「ミノタウロス(株)」のエースドライバーとして、日本の食卓を支えていた。
しかし、平和な令和の街道に、前代未聞の脅威が現れる。それは、経験値稼ぎのために輸送トラックを「魔物」と見なして襲撃する、理不尽な**「勇者」**たちだった!
聖剣の一振りでトラックは両断され、積み荷のレタスは無惨に散る。「これは単なる戦闘ではない、物流インフラに対するテロだ」。重傷を負い、会社の信用を傷つけられたミノ氏は、入院中のベッドで静かに怒りの炎を燃やす。
「個の武力」で勝てないなら、「組織の戦略」で捩じ伏せるまで。
退院したミノ氏が始めたのは、統計学に基づいたリスク管理、魔導レーダーによる索敵、そして高額アイテムを惜しみなく投入する禁断の逃走術だった。しかし、レベル99の勇者の執念は、物理法則をも超えて彼を追い詰める。
雨の泥濘(ぬかるみ)の中、絶体絶命の危機。その時、ミノ氏が発動した究極の固有スキル**【ボス部屋の掟】**とは? そして、闇から現れた「数の暴力」の正体とは――。