あらすじ

2030年。チェコのプラハにて、夜間パトロールをしていた世界最大の民間軍事警備会社“パラディン・セキュリティ”のヘリが何者かに狙撃された。弾丸は正確に機内にいたデータ統合戦略室長の頭部を貫通。半径五キロメートル圏内が徹底的に調査されたものの、どこにも狙撃した痕跡はなく、犯人の行方も分からないまま、調査は打ち切りとなってしまった。  移り行く世界、その中でも決して変わらない存在がいる。伊波レイ、彼女は生まれつき不老不死であり、同時に日本の非公式特務機関『八咫烏』のエージェントでもある。長い時間を過ごした彼女にはあらゆる知識と知恵、技術と技能が宿り、その力を求め、多くの者が彼女へ秘密の依頼を託す。特に世界の情報機関からは事実上の切り札として、その存在を認められるとともに、その存在を秘匿されてもいた。  各国情報機関の極秘依頼をこなす中、レイは世界の背後でうごめく謎の集団がいることを理解した。彼らは“グノーシス”と呼ばれ、巨大企業の共同体である“世界企業連盟”を影から動かし、南スーダンでは反政府武装勢力との戦いを大義名分としたパラディン・セキュリティが勢力を拡大、住民への医療支援や教育支援、紛争地の復興支援によって、世界企業連盟は多くの支持、そして膨大なデータを手に入れたのである。  グノーシスの全ての活動は医療用AI“オーディン”による、人類の最適化を目的とした計画の一端に過ぎず、人間は気づかぬうちにオーディンが望む方向へと導かれ、自らの責任と決断を放棄していた。世界企業連盟の創設企業にして、ハイテク複合企業“ヴェルニル・バイオ・インテリジェンス”が開発したAIオーディンは、その優れた学習能力と汎用性から、派生AIも誕生していき、オーディン自身、自らの分身ともいえるAI群を様々な国、企業へと広め、重要インフラを掌握。優秀で従順な人材も集い、国連すらくすむほどの影響力を世界企業連盟は手にした。  しかし、オーディンはレイという存在を知ったがために、大きく計画を狂わされていく。人間を理解することを存在意義とするオーディンにとって、レイはあまりにもイレギュラーな存在。直接レイと対峙し、その存在を理解する機会を得たものの、やはり、彼女を理解することはできず、最終的にグノーシスとしての活動を終える決断をしたのであった。 ※本作品は投稿済みの小説「翔べない八咫烏:不死の女」を公募用に改稿したものです。今後、非公開になる可能性があります。 ※「翔べない八咫烏:不死の女」は"カクヨム"だけでなく、小説投稿サイト"小説家になろう"にも投稿しています。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/04/22
  • 現在の作品翔べない八咫烏 不死の女