あらすじ
「アイドルに必要なのは筋肉だ」
元プロボディビルダー・筋見剛造、四十代。冤罪で業界追放、妻子に去られ、自宅兼ジムが全焼、歌舞伎町の路上で半裸で震えていたところを拾われた。拾ったのは崖っぷちアイドルグループ・SAKURAのセンター、桜庭サクラ二十九歳(公表二十二歳、酒乱)。
社長「あらぁ、面白いじゃん、採用」の一言で、筋見は事務所の物置にテントを張って住み着くことになる。
SAKURAの面々はそれぞれ訳ありだ。元地下アイドルの藤井ナナ、論理派眼鏡の神谷レイナ、虚弱だけれど一番努力する水瀬ヒナ、ガム噛み陸上ギャルの黒川アヤ、そしてセンターを張るサクラ。揃いも揃って崖っぷちだった彼女たちに、筋見の指導が始まる——スクワット、デッドリフト、プランク、そしてなぜか観客にもやらせる。
「アイドルで、筋トレを、客にも、させる」
誰も得しない気がするその発想が、なぜか歌舞伎町の地下ライブハウスでバズり始める。