あらすじ
魔王の侵攻から五十年。
世界は救われることなく、ただ“消耗し続けていた”。
黒い雷を操る少年――レイクス=ヴァルトニア。
外見は十五歳、だがその内には五十年の戦場を生き抜いた記憶がある。
魔族の血を引く半魔族でありながら、人を救い続ける孤独な旅人。
だが彼は知っている。
理想では人は救えない。力だけが現実を変えるのだと。
そんな彼の前に現れたのは、理想を信じて疑わない若き騎士――リースバルト。
「人々を解放したい」と真っ直ぐに語るその姿は、レイクスが捨てたはずの何かを揺らしていく。
交わるはずのなかった二人。
だがこの出会いが、やがて大陸全土を巻き込む“解放戦線”の火種となる。
――これは、孤独な半魔族が再び“誰かのために戦う理由”を見つける物語。
黒雷が戦場を切り裂くとき、運命は動き出す。