あらすじ
新宿三丁目の小さな探偵事務所。
そこには、一歩も外に出ない探偵・田所雄三がいた。
ある日、警視庁の山岸刑事が持ち込んできたのは、すでに解決済みのはずの殺人事件。
部下の女性・雨宮美紀が、上司をワインボトルで殴り殺した――単純な傷害致死事件として処理されたはずのものだった。
だが、資料に目を通した田所は即座に断言する。
「これじゃ、不起訴か無罪だな」
動機、凶器、自白――すべてが揃っているにもかかわらず、何故そんな結論に至るのか。
鍵となるのは、
現場に残された“空のワインボトル”、
そして、わずかに食い違う“死亡推定時刻”。
田所は事務所から一歩も出ることなく、警察に指示を出しながら真相へと迫っていく。
――これは、作られた時間に隠された、もう一つの殺人。
アームチェア・ディテクティブが暴く、逆転のロジック。