あらすじ
王太子から「無能」と断じられ、婚約を破棄された公爵令嬢リリアン。
その理由は――“魔法が使えないから”。
だが実際には、彼女こそが国を覆う巨大結界をたった一人で維持していた張本人だった。
婚約破棄と同時に結界を解いた瞬間、王国は魔物の侵攻にさらされ、あっけなく崩壊へと向かう。
すべてを捨てて国を去ったリリアンの前に現れたのは、長年仕えていた執事――しかしその正体は隣国の第一王子カイルだった。
彼と共に隣国へと渡ったリリアンは、自らの力が“国を守る”だけでなく、“世界そのものを侵食から防ぐ鍵”であることを知る。
一方、元婚約者と新たな聖女は、未知の存在と手を組み、世界の崩壊を加速させていた。
壊れゆく故郷。歪められた真実。そして、世界の外から迫る脅威。
それでもリリアンは選ぶ。
――守ると決めたのは、誰のためか。
これは、“無能”と蔑まれた少女が、本当の意味で世界を守る存在へと至る物語。