あらすじ
それは、“祝福”と呼ばれていた。
ごく一部の人間だけが持つ、“神の加護”。
常識を超えた才能、圧倒的な結果。
社会はそれを賞賛し、「選ばれた者」と呼ぶ。
――だが、その正体は、まだ誰も知らない。
主人公は、すべてを完璧にこなす“天才”だった。
努力すら必要としない圧倒的な才能。
周囲は羨望し、称え、そして――壊れていった。
同じ教室で、同じ時間を過ごしていたはずの人間が、
ある日を境に、何もできなくなる。
スランプ。才能の消失。精神の崩壊。
偶然だと思っていた。
――自分が原因だと気づくまでは。
近くにいるだけで、他人の“可能性”を奪う力。
それは祝福か、それとも災厄か。
「返して」
そう言った幼なじみの声が、頭から離れない。
自分は天才なのか。
それとも、ただの加害者なのか。
これは、“神に選ばれた存在”が、
その神を否定するまでの物語。