あらすじ
冒険者ギルド「銀の盾」の記録係アルベルトは、実戦能力ゼロ、魔法適性ゼロの「万年無能」として冷遇されていた。
同期のガウェインが「口八丁手八丁」で成果を横取りし、次期ギルド長候補として称賛される陰で、アルベルトは独り、膨大な帳簿の数字と向き合い続けてきた。
しかし、誰もが「ただの紙屑」だと思っていた記録の集積が、恐るべき真実を弾き出す。
「10日後、このギルドの資産はマイナスになり、防衛機能は失われる」
アルベルトの静かな忠告は笑い飛ばされ、彼はギルドを解雇される。
「計算通り。……せいぜい、砂の城の王様を楽しんでくれ」
彼の手を離れた瞬間、崩壊は数字の通りにやってきた。
一方、不当に貶められたアルベルトは、隣国の弱小ギルドで「統計学」を武器に前代未聞の成り上がりを開始する――。
これは、地道に足場を固めた男が、口先だけの世界を数字でハックしていく逆転劇。