あらすじ

天啓の巫女メリザンド・ラーゲンフェルト伯爵令嬢は、婚約者である第二王子に七年のあいだ災厄の予言を届け続けてきた。全三十七通。すべて「虚言癖の戯言」として焚書され、とうとう断罪場で婚約破棄を宣告される。 彼女は涙ひとつ見せずに一礼し、七年分の予言目録を差し戻して退出した。直後、城の大時計が止まり、王家の財宝庫から煙が上がる。すべて、彼女が警告していた通りに。 議場の扉の向こうには、一人の男が待っていた。七年前、彼女が十五の春に書いた一枚の予言書によって命を救われて以来、誰にも知られぬまま彼女の字を集め続けてきた、隣国アスカニア帝国の若き皇帝である。 七冊の手帳。五年前から注文されていた彼女の靴。そして——焼かれたはずの予言書三十七通は、実は司書ギルドの謄本として、王都の公文書庫にすべて保存されていた。 これは、ずっと信じてもらえなかった予言者が、ようやく自分の言葉で手紙を書き始めるまでの話。

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小説を読もう2026/04/22
  • 現在の作品だから言ったでしょう。