あらすじ

旅から東京に戻った美月は、いつものようにロゼのステージに立つ。 その夜、オーナーの橘文江から呼び出しがあった。旅先で美月のステージに憧れた娘が、ストリッパーになりたいと面接に来たという。まだ二十歳、山形から出てきたばかりの花屋の娘——桃井咲良。 美月は咲良を、歌舞伎町の裏路地にある古い喫茶店「灯座」に連れていく。そこで美月は、自分の言葉で咲良を諭す。今の時代にする仕事じゃない。まだどこへでも行ける娘を、わざわざ陽の当たらない道に引き込んではいけない。 でもその言葉を口にするたびに、美月の足元が少しだけ揺れた。 夢貯金は今夜も減っていく。それでも美月は、諦めてない目をしていた。 そして灯座には、もう一人の客が暖簾をくぐってくる——新宿の裏路地に佇む古寺・流魂寺の住職、堂島剛道。辰夫の兄貴分にして、美月が唯一、素でいられる男。 「減った分は、誰かに移っただけだ」 三人で飲む深夜のコーヒーが、美月にまた走る力をくれた。

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カクヨム
カクヨム2026/04/22
  • 現在の作品美月の華道