あらすじ

同じ課の中堅・相沢は、新しく入った杉本の面倒を見ているつもりだった。 仕事の話も、少しの愚痴も、食事の席でなら伝えやすい。そう思って何度か誘ううちに、相沢はあることに気づく。杉本が、会計前になると決まってトイレに立つのだ。支払いが終わったころに戻ってきて、きれいに「ごちそう様でした」と言うその態度が、少しずつ相沢の中に引っかかっていく。 一方の杉本も、相沢との食事を楽しいとは思っていない。断りにくい誘い、長い仕事の話、混ざってくる愚痴。せめて飯代くらい出してもらわないと割に合わない――そう自分を納得させながら、会計前の逃げ方をやめられなくなっていく。 奢る側と、奢られる側。 同じ夜を、それぞれの立場から描く連作短編。

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カクヨム
カクヨム2026/04/22
  • 現在の作品【小説】ごちそう様の境界線