あらすじ
天川平田(あまかわ・ひらた)は、自らの怠惰ゆえに「荷物のような息子」という罪悪感の影に隠れて生きる18歳の青年だった。両親の下で木細工職人として働きながらも、日本社会の要求や安定したキャリアへの反発という葛藤の中にいた。
そんなある日、母からの些細な頼み事をこなしている最中、悲劇的な事故が彼を襲う。
死の淵で、母の悲痛な叫びを耳にし、顔を伝う血の熱さを感じながら、平田は深い後悔と共に聖なる誓いを刻んだ。――もし、もう一度だけチャンスが与えられるのなら。己のエゴも怠惰も捨て、誰かの役に立てる存在に、俺はなってみせる。