あらすじ

巨《おお》きな陸の東の果て。深い森と豊かな水に抱かれた島に、決して終わらない冬――「白き狼」が降り立った。 飢えと寒さから集落を守るため、冷徹な冬長(マタコル)テシは強権的な「掟」を敷く。 森の恵みを根こそぎ巨大な倉へと閉じ込め、自然の巡りを強引に堰《せ》き止める絶対的な『塞ぎ』。だが、行き場を失った命の循環は、やがて集落の内に恐ろしい「淀み(ヨドミ)」と病を生み出していく。 古き精霊(マニ)の声を聞く土器作りの少女・ヌヌク。 彼女は、閉ざされた掟に風穴を開け、淀み腐りゆく集落を救うため、かつて村を去った「稀人(マレプト)」の父が遺した剛弓を手に立ち上がる。 「天地《あめつち》は、大きな螺旋なんだ。留まり続けるものなんて、一つもない」 美しくも残酷な大自然。魂の形を問う土器。そして、淀みを打ち砕く螺旋の矢。 これは、全てが凍りついた世界で、少女が泥と炎から再び「命の螺旋」を回すまでの、創世と神話のファンタジー。

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カクヨム
カクヨム2026/04/21
  • 現在の作品『炎渦《えんか》の螺旋』