あらすじ
名取恒一には、他人の感情が短い“字幕”になって見える。
だから人間関係で大きく失敗したことはないし、恋愛にもどこか冷めていた。
高校入学初日、恒一は同じクラスの朝倉澪と出会う。
けれど彼女の字幕だけはおかしかった。
「近づくと終わる」
「こっち見ないで」
「でも話したい」
見えているのに、意味が分からない。
しかもその字幕は、恒一と目が合うたびに揺れる。
中学時代のある出来事から、恋愛に関わる空気そのものを怖がるようになった澪。
感情が見えすぎるせいで、誰にも深く踏み込めなかった恒一。
これは、
“読めるはずの感情”が読めない少女と、
“読めるからこそ恋ができなかった”少年が、
少しずつ本音に近づいていく高校一年の恋の話。