あらすじ

三十二歳の宮廷調香記録官リディア・ヴァイスは、王宮の春薫祭で使われる香料の由来と配合を十二年守ってきた。だが華やかな二十六歳の義妹ミレーユと三十六歳の婚約者セドリックに香席も婚約も奪われたうえ、香料すり替えの責任まで押しつけられてしまう。左遷先は、王都へ上質な精油を納めていた北辺蒸留所。しかしそこでは温室が止まり、蒸留塔は封じられ、白百合精油まで偽物に入れ替わっていた。亡き母の香料見本瓶、香りつきの封蝋、雪解け水の調合帳。記録と匂いを武器に不正を追うリディアの前に現れたのは、無口だが毎朝摘みたての花を差し出す辺境伯レオンハルト。北辺の蒸留所を立て直しながら、リディアは『本物の令嬢』を装う義妹の嘘と、王宮香房を食い物にする元婚約者の不正を暴いていく。影の調香師だった大人の女性が、自分の香りと居場所を取り戻す逆転溺愛譚。

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小説を読もう2026/04/21
  • 現在の作品可憐な義妹に香席も婚約も奪われた調香記録官、香料見本瓶で偽令嬢の嘘を暴き辺境伯に溺愛されます