あらすじ
「勘違いするな。お前を愛するつもりは一切ない」
政略結婚で結ばれた『氷の公爵』ユリウスから、初夜にそう冷酷に告げられたエラーラ。
それでも密かに彼を愛し続けていた彼女は、ある日、彼に向けられた暗殺者の刃を庇い『死の呪い』を受けてしまう。
余命一ヶ月。そう宣告されたエラーラは、不器用で責任感の強い彼が自分を責めないよう、ある決断を下す。
「他に愛する方ができましたの。さっさと離縁状にサインしてくださいませ」
わざと彼を蔑み、屋敷を去ったエラーラ。北の地の古い別荘で一人、静かに死の時を待つ彼女だったが……。
一方、彼女がいなくなった後、遺された日記と血を吐いた痕跡から『隠された真実』を知ってしまったユリウスは、絶望と後悔に顔を歪め、己のすべてを投げ打って彼女の元へと馬を走らせる。
すれ違った二人の、絶望と奇跡の物語。